ブックタイトル関西外国語大学 2019大学案内

概要

関西外国語大学 2019大学案内

ローソン│わたしがよく若者に注意するのは「オーストラリア人は、日本人は、アメリカ人は」と勝手に決めつけてはいけないということです。実際にその国の人が何を感じているか、何を考えているかということをより深く知ることが、人生においても重要なことなんです。谷本│関西外大は世界中から留学生を受け入れていますが、いちばん多いのは北米で、ヨーロッパやオーストラリアなど約40カ国・地域からの学生が年間620人ぐらい学んでいます。新しい御殿山キャンパス・グローバルタウンには約700人の学生が生活できる生活空間を用意しました。「G LOBALCOMMONS 結 ―YUI―」という名前ですが、ここを中心にして海外からの留学生と関西外大の学生の交流を活発にしていきたい。人と人とを結ぶための場所という位置付けです。人々の暮らす施設と学ぶ施設をひとつにして、キャンパスそのものを街（タウン）にしていきたいんです。ローソン│すばらしい発想ですね。昔のオックスフォード大学が思い浮かびます。いっしょに暮らしながら勉強することで、新しい学修環境ができる。日本では、今までそういう試みはなかったんじゃないでしょうか。谷本│そうですね。他に類を見ないキャンパスだと思います。国際交流を進めるにあたっては、語学以外にもいろいろな壁があります。これらを一つひとつ下げていかなくてはいけない。そのひとつが、引っ込み思案というか外国人を見ただけで腰が引けてしまうような心の壁です。学ぶための壁、人と人との壁を、関西外大ではすべて取り払ってしまいたい。そう考えて御殿山キャンパス・グローバルタウンの現在のような形になったわけです。谷本│関西外大では、国際交流がメインの大学としてカリキュラムも大きく変革してきました。短期大学部まで含めてリニューアルを行い、今はそれがすべて終了したというところで、これからは留学に向けての教育内容を強化していこうとしています。たとえば英語教育で高い実績を持つウェスタンオーストラリア大学などと協力してSuper IES プログラムという取り組みを2017年4月からスタートしています。これは海外の協定大学で専門分野を学ぶ留学を可能とする先進的なプログラムです。学生にとってはかなりハードな授業になると思いますが、オーストラリアをはじめ海外協定大学から先生をお招きして高度な英語教育を関西外大に注いでいただきつつ、歴史や文化なども教えていただける魅力的なプログラムだと思います。ローソン│世界的に有名なCNNというテレビ局では、アメリカ以外ではなるべくオーストラリア人のアナウンサーを使っているんです。なぜかというと、きちんとした教育を受けたオーストラリア人は、わかりやすい英語を話すと世界でも有名なんです。実は日本の新幹線のアナウンスもオーストラリア人なんですよ。谷本│オーストラリアの大学は、それだけ優れた教育資産を持っているわけですね。世界約40カ国・地域の人がいっしょに暮らし、学ぶキャンパス。海外協定大学との連携により高度な英語教育プログラムを実現。108